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埼玉県川口市 アルファロメオ・アバルト・フィアット・マセラティ他、欧州車のメンテナンス・チューニング プロショップ [スティーレ]

Stile (スティーレ)

MOTER SPORTS― Race Report

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2016.07.24 Twinring MOTEGI 前編

『本気を楽しむ!』前編

 

Y8(JAPAN SPIRITS®)

 

idlers Games 12Hours Endurance 2016

 

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STiLENiA DRIVERS LINEUP

[プロジェクトリーダー] 上松淳一

[STiLENiA 101号車監督] 高梨宏幸

[通信 & ITサポート] 高山雅人 &  西澤嗣哲

[アドバイザー] 猿渡清司

[SSTリーダー] 伊藤由明 

[メインフォトグラファー] 伊藤優甫 (JAPAN SPIRITS®)

 

MiTo "黄色ちゃん" 101号車

[Dr./ドライバー]

上松淳一 (アゲマツ)

高橋拓也 (たくちゃん)

大谷飛雄 (とびお)

西澤嗣哲

川井聖一

高梨宏幸 (ぴたお)

 

[SST (STiLENiA Support Team) ]

[給油]

斎藤克治 (かつじぃ)リーダー、 入江保 (タモツ)、 河奥晶紀 (tutu)、 保科健司、 内村未広 (ミヒロ) 

[計時]

 (サインボードエリア)

深野泰章 (はいぱー)リーダー+Dr.サポート、 内海直亮 (あっず)、 あかちゃん、 山路健史 (ジーヤマ)、 長谷川順一 (ハセジュン)

(ピットストップ計測)

小野純平 (Jp)リーダー、 太田詔

[記録(写真)]

小西秀宗 (コニタン)、 西口大介 (ごりごり) 

[ケータリング]

佐藤伸夫 (ラ・リオン)、 よりちゃん

[メット・給水・介護]

まみちゃん (2223)、 あず (カキ氷担当)、 りっくまん (カキ氷担当) 

[メカニック]

伊藤由明 (ヨシアキ)+Dr.サポート、 高田康史 (モミップ)+Dr.サポート 

**********

 

「SCだよー!ピット入るよー?準備してー!入るッ、入るッ、入るッ!!準備して!準備して!準備してー!!!」

ピットに悲鳴にも似た緊迫した無線が入る。

第1スティントを任されたTobbyからだった、、、。

 

Y3(JAPAN SPIRITS®)
Y5(JAPAN SPIRITS®)
Y2(JAPAN SPIRITS®)

 

idlers 12耐、恒例のくじ引きで引き当てたグリッドは115台中、52番。

メンバー皆んなで、グリッド位置まで手押しする。

Y10(JAPAN SPIRITS®)

 

今年も重責ともいえるスターティングDr.を任されたのはTobby。

Y1(JAPAN SPIRITS®)

 

8:00ローリングスタート。

G17 

昨年同様、圧巻のオーバーテイクショー再来を彷彿させる"魂のドライビング"を魅せスタート直後からアタックモード全開で見事14位までランクアップ。

幸先の良い出だしで、「さぁ、これから更に順位を上げよう!」誰もが思っていた矢先だった。

 

Tobbyの一瞬の判断。

 

13LAPを重ね、ダウンヒルをキッチリ180km/hの針まで乗せると続く90度コーナー手前で一気にシフトダウン。

オンザレールで駆け抜けて、ビクトリー(コーナー)に差し掛かる左側のサインポスト。

・・・イエローフラッグが振られている!!!

 

次の瞬間。

そのままホームストレートに向かわず、仲間を信じピットロードを選択した。

既に開始から7〜8LAP時点でもSCが入り、幸先から思うようにクリアが取れない。

今年の12耐はスタート早々から風雲急を告げるようにイエローフラッグが振られ、SC導入が多い波乱含みの展開となっていた。

 

ピットでは、Tobbyからの無線を受けたぴたお監督からゲキが飛ぶ!

「戻ってくるぞー!各自準備してー!給油(部隊)はどこだぁー!!」

今年はエントラント(94→115台)の多さから、PIT割り当てが6→8台とただでさえ手狭な所に、SC導入による緊急ピットイン。

当然ピット内は上を下への大騒ぎとなる。

 

当初の作戦では、規定の連続走行時間60分以内となる1hのロングスティントで怒涛のランクアップを銘じられていたTobbyの第1スティント。

だからではないが、サポートメンバーであるSSTも次の準備時間に少なからず慢心していた。

そんな中、メカのヨシアキとモミップは流石だった。既にロリポップサイン片手に冷静に自陣ピット前で黄色MiToを待ち構えている。

 

サインボードエリアからもピットへ向けて大きな声で、「黄色、来るよーッ!!!」声が叫び届く。

と同時に素早くサインボードエリアから、はいぱーがDr.サポートのため走ってくる!

ピットストップ計測のJpも他チームの計測係を捕捉し、ピットレーンへと駆け寄る!

しかし、給油メンバーが未だドライビングスーツに着替え終えてない!

 ぴたお監督から苦肉の策として(スーツを着ているため)スティントを終えたばかりのTobbyに給油サポートに入るよう指示が飛ぶ。

やっとスーツに着替え終わったミヒロが疲れているTobbyと交代で給油サポートに入り、事なきを得る。

ここまでに3'30を要していたが「大丈夫」、ロスはない。

元々給油ストップは4分間の縛りがある為、落ち着いて作業出来る。

Y31(JAPAN SPIRITS®)

 

第2スティントは、監督兼Dr.のぴたお。

監督として指示を飛ばしながら、残30秒のピットストップを待ち構えている。

前日から体調を崩し、本来なら一番の体調不良にも拘(かかわ)らず、38.0℃の高熱を薬でねじ伏せ気合いと責任感でこのモテギに乗り込んで来た。

そのぴたお監督がこの時、全員の中で一番気合いが入っていた。

「残り何分なんだーッ!」

ぴたお監督が堪らず叫ぶ!

「Jpー!計測の声が小せぇよ!もっと大きな声じゃねぇと、皆んな聞こえねぇよ!」

「はいっ!!!」

 

"本気を楽しむ!"

ピットに居る全員がピリッと気持ちを引き締めた瞬間だった。

全員の気持ちを一つに黄色MiToを12時間後のゴールまで運ぶ。

 

「Dr.交代、10秒前ー!、…5、4、3、2、1!4分経過ー!」

Jpの掛け声で、素早くぴたおが黄色MiToに乗り込む。

 

はいぱーと共にDr.サポに回ったメカのヨシアキとモミップの3人が無駄のない動きでベルトを締め上げ、クールスーツのチューブとドリンクをセットする。

全員のチームワークでピットストップ5分で完了させる。

 

8:47。

アゲマツがロリポップサインを上げて、ぴたおを全幅の信頼で送り出す。

7LAP(20周)辺りからSC解除となり、コースにはレーシングスピードが戻っている。

第1スティントで取り零したランクアップのミッションを引き継ぎ、ぴたおは"自身に"ロングスティントを課す!!!

ぴたおのいつもながらの丁寧なシフト操作と流れるようなステア操作。

ミッションとタイヤに負荷を掛けない絶妙なドライビングテクニックで安定の2'30前後のタイムで周回を積み重ねていく。

G20

ピットストップにより14位まで上げた順位も、第2スティントスタート時は54位まで落ちたが14LAP(27周)には30位までランクアップ。

耐久特有のレース序盤の混戦が収束しない時間。

体調に不安を抱えるなか、ラスト3周になると魂のこもった熱いドライビングで17位まで上げて来た。

G22

9:45、ぴたおによる1hのロングスティントから第3スティント西澤にバトンタッチ。

給油を飛ばしてDr.交代のみの為、1分でコースへと送り出す。

ギアが3速のままピットロードを発進した為、エンストするオマケが付いたが、コースイン後は1LAP目から安定の2'32台を刻んでみせる。

しかし束の間、4LAP目には先程のヘアピンのオイル漏れ処理のため再度SCが入りまたしても全体のペースが落ちる。

たまらず西澤から「ピットインするかどうか?」の無線が入る。

しかしDr.交代には"連続走行時間は最低15分間以上、(60分以内)"の縛りがある為、もう1LAPを余儀なくされる。

無事に15分経過。

Z1

辛抱の5LAP目を終え、給油とSC調整のためピットイン。

給油を規定の4分以内でキッチリ終えて、Dr.は西澤のまま第4スティントへ入る。

 

G27

このスティントも断続的にSCが入る展開となり、Dr.西澤の集中力の保持と我慢が続く。

それでもSC解除となれば、持ち前の精密機械のようなクレバー&冷静沈着なドライビングで、安定して2'30前後のラップタイムを刻んでいく。

 

K8

(*10:14、ピットモニターを見上げ、戦況を見守るアゲマツ。14位)

 

クレバーさが光ったのは16LAP(55周)のアンダーブリッジ手前の5コーナーでインテRに絞められて、間一髪コースオフしながらも回避した場面。

抜群の判断力で黄色MiToを接触させる事なく、パスしていった。

 

G1

(10:52、10位にランクアップ!ここからさらに順位を上げてきた)

 

そしてこのLAPで総合順位をシングル8位まで上げて来た。

昨年の12耐で終えた"8位"という順位に、今年は開始から3時間弱で上り詰めている。

これには給油リーダーのかつじぃ含め、ピット内が大いに沸いた!

この第4スティント、西澤は20LAPのロングスティントを完遂し6位までランクアップ!

第5スティントたくちゃんにタスキを繋ぐ。

G64

G28

公私多忙のなか大事な仲間との大事な夏の約束を果たす為に"気合十分"前日から乗り込んで来た。

11:12、ピットストップを最短の5分で終えたくちゃんがピットロードを飛び出していく。

 

スタートから3時間。

SC連発だったコース上も落ち着きを取り戻し、各マシンがそれぞれに周回を重ねていく。

G70

その中でも一際たくちゃんのドライビングに息を飲む。

1hのロングスティント。

G71

22LAPを重ねたそのタイムはまるで計ったように2'30台を刻み、前車がどんな車種であろうと厭わずまた迷うことなくインからでもアウトからでもラインを見紛(みまが)うことなく積極的にパスしていく様は、正に圧巻だった。

SCが入ることもなくピットとの無線も使わずに黙々と一人静かなる闘志を燃やし、シフトとペダルとステアを操り狙ったレコードラインを外さずに次々と前車をオーバーテイクする。

Dr.交代で一旦20位まで落ちた順位を7位まで上げ、第6スティント川井へ繋いだ。

 

12:00。

J9 

スティーレのケータリングでいつもお世話になっているラ・リオン。

今年は12hいつでも出来立ての美味しい食事にありつけるよう、オーナーのサトさん自らサポートに駆け付けてくれた!

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メニューもボロネーゼソースのパスタ、トロトロ牛すじ煮込みうどん、ラップ巻サンド。

疲れた身体に沁み渡る生梅ソーダ、オレンジジュース、カフェラテと、豊富なメニューでメンバーの疲れた身体のケアも万全だ。

サーキットで出来立ての美味しい料理を食べられる幸せを各人が顔を綻(ほころ)ばせながら、それぞれの休憩時間に堪能しお腹も心も満腹にした。

J8

用意したケータリングは100人分を数え、観戦に訪れたスティーレの仲間達もこの美味しい食事にありつけて、すっかりご満悦な様子。

 

12:13。

今年は日射しの照り返しが強くない天気に恵まれたとはいえ、暑さが厳しくなるこの時間帯。

川井が与えられた燃費スティントの役割を忠実に遂行していく。

5千縛りという制約のなか各コーナーでタイミング良く飛び込み、次々とパスしていく。

 

G74

自身もアルチャレで黒MiToを操るだけに、黄色MiToのターボによる直線の伸びとコーナーワークの機敏さを最大限に使い切り、ピットインによって17位まで落ちた順位を13位まで上げていく。

 

G37

8LAP(89周)目、S字コーナー手前でまたしてもイエローフラッグが振られている。

その先のV字コーナーでロータスのフロントカバーが落ちていた為だ。

慎重に通過後SC導入もあり、ぴたお監督より無線でピットインの指示が入る。

結果、川井のこのスティントは短いものとなってしまったが平均2'32前後で周回を重ね、その務めを十分に果たした。

 

第7スティント、いよいよアゲマツ登場。

Y30(JAPAN SPIRITS®)

 

ここでメカのヨシアキとモミップが、毎回ピットインの度にチェックしていたタイヤの消耗具合から、事前の想定より少し早かったが(モテギのコース特性から左Fタイヤの消耗が著しく)タイヤ交換に踏み切る。

メカのヨシアキとモミップ、抜群のコンビネーションから神業の早さでなんと左Fタイヤ1分強で交換。

直ぐさまピットに頭から入っていた黄色MiToをハイパーやtutuが懸命に押してピットレーンまで送り出す。

 

12:41、こうしてアゲマツが力強くコースインしていった。

攻めの1hロングスティント。

狙うはコンスタントに2'30のラップタイムを刻んで上位に浮上するミッション。

"1hに22LAP出来るか?"が鍵となる。

だがコース上はイエローフラッグが振られ、SC導入により全体のボトムスピードが落ちている。

 G39

そんな状況下でも、(レース馴れしている)アゲマツはSCが解除されるや否や、アタックモード全開!!!

Rタイヤが思った以上に流れるセッティングに戸惑いながらも直ぐにアジャストしてみせる。

当初の予定よりFタイヤ交換が早まったのは、Rタイヤが流れるのをFタイヤで抑えつけていた為に減りが早まった事に気付く。

G38

アゲマツは黄色MiToの速度を緩めることなく丁寧にギアを繋ぎ、レコードラインを刻んでいく。

時にはスリーワイドに展開している集団にも躊躇することなく、狙ったラインに切り込み鮮やかにパスしていく。

G41

15位スタートからコンスタントに2'30以内のタイムを刻み続け13:23。

開始から5時間半、17LAP(106周)で9位まで浮上。アゲマツが渾身のシングルに入れてくる。

「レースをしている!」

確かな手応えと実感がそこにはあった。

昨年は、レース終盤シングルに浮上した事を考えると、それを上回るレース展開である。

Dr.だけではなくサポート含め"全員で"この耐久というレースを戦っている。各SSTもそれぞれの持ち場で歓声を上げる。

「チームが一つになっている。」

 

A11

サインボードエリアでジーヤマとコンビを組み黙々とストップウォッチを押し続けていたハセジュンも興奮を隠せない。

給油チームの皆んなもガソリンを切らすことなく補給し続けながら、ピットモニターを誇らしげに見上げている。

その後もアゲマツはランクアップし続けてミッション通り、22LAP(111周)を刻み7位までプッシュ!!!

攻めの第8スティントTobbyへ託す。

 

K11 

13:38。アゲマツがピットに戻ってくる。

ピットレーンを走る黄色MiToを待ち構える中、そこへオフィシャルから信じられないアナウンスがピットレーンに鳴り響く。

『(アナウンス)コース内にある唯一のガソリンスタンドの機械が故障した為、サーキット外にあるガソリンスタンドまで買いに出てくださいー』 

俄(にわ)かに信じられないこの放送にどこのピットも蜂の巣を突いたような騒ぎになる。

取り敢えず今回の給油を終わらせTobbyを無事コースへ送り出す。

G49

一番若いミヒロが買い出しに名乗りを上げてくれた。今しがたの交代時に使い果たした携行缶を携えていざ買いに行こうとすると、

「北ゲートから一番近いスタンドを知っている!」という太田が買い出しのDr.を買って出る。

それぞれが出来る事を率先して行うチームワークが素晴らしい。兎に角、一目散にガソリンスタンドまでクルマを走らせる。