埼玉県川口市のイタリア車専門店 ースティーレー

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Race Reportレースリポート

 AlfaRomeo Challenge 2020 CHAMPION CUP in FSW

 

『 ヨーイ、ドン!』

 
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STiLENiA DRIVERS LINE UP
 
CHAMPION CUP
RACE A・C (AR CHAMPION CUP)
[AR4C]No.31 須永裕貴 
[MR200]No.77 瀬上透
[AR300]No.100 前田一郎 (未出走)
[AR200]No.422 内海直亮 
[MiTo-R]No.11 上松淳一 No.13 高梨宏幸
No.39 西澤嗣哲 
[MiTo]No.64 奥口隆弘 No.311 加藤英和 
[AR150-4]No.607 関山淳 
[AR150-5]No.155 森本聖 (未出走)
[AB-0]No.380 宮原毅彦 
 
 
STILE CORSE DRIVERS LINE UP
 
RACE D (ETCC Super Car Battle)
[class 0-TCR]No.73 大蔵峰樹 
 
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【2020Final】
FSWの東ゲートをくぐる。
雲一つなく澄み切った青い空。
雄大にそびえる富士は、今年も暖冬なのか、少しの雪化粧。
冷たい北風もなく、穏やかな日和。
路面ドライ、絶好のサーキットデイ。
 
コロナ禍に振り回された2020シーズンもFinalとなるCHAMPION CUPを迎える。
 
エントラントは、9:25からドラミがあるが、プラクティスは11:30〜。予選は13:08〜となり、慌ただしくなるのは午後から。
それぞれがこの晴れ舞台に備える。
年間ランキング上位のみが参戦資格のあるCHAMPION CUPに、STiLENiAからは12名がエントリーした。
残念ながら、#100 イチローと#155 モリリンが、直前キャンセルとなり未出走となった。
 
 
【CHAMPION CUP エントラント】
AR 4Cクラス
#31 すなっち (関東2位)
 
 
MR200クラス
#77 セガミン (関東3位)
 
 
AR200クラス
#422 あっず(関東1位)
 
150-1クラス
#100 イチロー(関東1位)
 
以上がレースC。
 
 
MiTo-Rクラス
#39 ヒデヨシ(関東1位)
#11 アゲマツ(関東4位)
  
#13 ぴたお(関東3位)
横に佇む男は、元オーナーのはいぱー。
 
 
MiToクラス
#64 ぐっちー(関東1位)
 
#311 けんけん(関東4位)
 
150-4クラス
#607 セキジュン(関東3位)
 
150-5クラス
#155 モリリン(関東1位)
 
AB-0クラス
#380 みやっち (関東2位)
以上がレースA。
 
 
【一年の晴れ舞台】
今年の統一戦も、レースA・C混走、決勝は2ヒート制と通常のカップ戦とは違うレース形式となっている。総勢46台とコース上は熱気が立ち込める。
  
RACE  A・Cの予選アタックは午後から開始。エントラントもいつもと違うレース形式(2ヒート制、各4Lapずつの短期決戦)となるため予選での順位が大事な鍵となってくる。各自がその決戦に備える。
 
13:08。いよいよRACE A・C予選開始。
エントリーは48台。スタートは46台。
 
STiLENiAトップは#31 すなっち。
  
昨年はChallenge cupでの参戦だったが、今年はコンスタントにポイントを重ねて、年間関東2位でChampion cupの切符を掴んだ。
AR4Cクラス #31 すなっち 2’02.153、総合5位/クラス1位。
 
前戦のFSW、コーラでクラッシュし、同じSTiLENiAのはいぱーからMiToを引き継いだ#13 ぴたおは、2’07.934、総合12位/クラス2位。
 
アゲマツはE/g載せ替え、ぴたおは箱替えとSTiLENiA内ライバルがアップデートしてくるなか、そのままのヒデヨシ。クレバーなドライビングが今回も光る。冷静沈着にクラス3位。
#39 ヒデヨシが2’08.042、総合13位/クラス3位。
 
午前中のNS-4枠で、2’06.6…台を出し、手応えを掴む。公式プラクティスを飛ばして、ピンタイヤに履き替えて臨んだ予選ラウンド。
しかし、ピンタイヤとの相性が悪く、横滑りのエラーが出てヘアピンや最終の立ち上がりが加速せず、予選ラウンド撃沈。
#11 アゲマツ 2’08.423、総合15位/クラス5位。決勝までにアジャストできるのか?
 
AR200クラスの#422 あっずは、2’08.984、総合18位/クラス1位。
前回の不完全燃焼から、HAL低反発バネとマフラーを換えた効果がさっそく出て、’08台を出した。
MiToクラス、#64 ぐっちー、2’09.057、総合20位/クラス3位。
 
 
MR200クラス、#77 セガミン、2’09.171、総合21位/クラス1位。
 
 
AB-0クラス、#380 みやっち、2’09.635、総合23位/クラス2位。
 
 
 MiToクラス、#311 けんけん 2’12.427、総合30位/クラス9位。
 
150-4クラス #607 セキジュンは2’17.103、総合40位/クラス2位。
【アルファロメオのレーシングマシン】
スティーレは、今シーズンのTCRジャパンから、ジュリエッタ veloce TCRで参戦している。
オーナーDr.として、長年145でARCに参戦してきた#73 大蔵選手を招き入れ、スティーレのレース部門としてSTILE CORSEを立ち上げて臨んでいる。
その現役のアルファロメオのレーシングマシンがSuper Car Battleに登場した。
14:00。予選開始。エントリー、スタート共に11台。
ポルシェやマクラーレン、ダラーラがいる中でも、迫力あるエキゾーストを鳴り響かせた。
#73 大蔵 1’48.648、総合4位/クラス1位。
 
 
【最高なレース】
14:16。レースA・C決勝 第1ヒート。
 
それぞれ各ヒート4Lapの短期決戦となる。
第1&第2ヒートの順位合計が少ない数値が最終得点となるが、第1ヒートは×0.8掛となり、2ヒート目の順位がそのまま得点に加算されるため、勝負は2ヒート終わるまで分からない仕掛けとなっている。
 
 
ローリングラップからペースカーを務めた#73 大蔵選手のジュリエッタ veloce TCRがピットアウトし14:28、シグナルが青に替わりスタートを切る。
 
ポールポジションのPAZZO #243 アントニオ伊藤選手の4Cを先頭に全マシン、ローリングスタート。
 
一斉に各マシンが駆け抜けていく。
 
STiLENiAトップは、4C Spiderを駆る#31 すなっち。PlayStationのGTも速いが、実車でも速い。
伝説のモンスターマシン156改3.2を駆る九州の雄、#170 小西選手と、TEZZO 4Cを駆る#57 郷田選手を追い掛け、卓越したドライビングテクニックで、予選よりタイムを上げてきた。
#31 すなっち Best 2’01.104、総合5位/クラス1位。
 
MiTo-Rの#11 アゲマツは、3Lap目にBest timeを出して、クラストップを獲る。
思えば、以前は156GTAで最高峰SRクラスに君臨し、総合トップの常連だった。
それが、気の置けない仲間たちと、「バトルバトルなレースがしたい!」と、イコールコンディションのMiToで参戦するようになった。
アゲマツといえば、「SRクラスで、156GTAの雄姿を見たい。」という声も多い。
アゲマツ曰く、レースの醍醐味は、「ヨーイ、ドン!なんだよね。タイムアタックじゃなくて、皆んなとバトルするスリリングなスプリントレースが楽しいんだ。」と語っていた。
そんなアゲマツが、同じSTiLENiAの#39 ヒデヨシや#13 ぴたおはもちろんのこと、同じMiTo-RクラスのGirasole #18 村山選手(むーちゃん)、#92 児玉選手(ダマさん)、SR2クラス、156 TS改2.0 #98 穂坂選手(爆弾さん)や、ジュリエッタ1.4 #17 おの金選手たちと、手の内を知り尽くした好敵手たちと、手に汗握る白熱したレースを展開した。
 
 
#11 アゲマツ Best 2’08.171、総合10位/クラス1位。
 
#39 ヒデヨシ Best 2’07.413、総合12位/クラス3位。
 
#13 ぴたお Best 2’09.378、総合15位/クラス5位。
#64 ぐっちー Best 2’08.982、総合18位/クラス3位。
MiTo勢の後方では、お互いマシンが完調なこの2台が最終Lapで楽しいバトルを展開した。
 
#422 あっず Best 2’09.526、総合19位/クラス1位。
#77 セガミン Best 2’08.512、総合20位/クラス1位。
#310 けんけん Best 2’12.642 、総合28位/クラス9位。
 
#380 みやっち Best 2’04.256、総合39位/クラス2位。 
#607 セキジュン Best 2’16.041、総合41位/クラス2位。
 
15:16。Super Car Battle決勝。
スタート10台。
現役のアルファロメオのレーシングマシンの疾走は観る者を大いに沸かせた。
 
#73 大蔵 Best 1’48.955、総合4位/クラス1位。
 
 
【手に汗握るデッドヒート】
 
エントリー48台に対し、45台のマシンが決勝のグリッドに並ぶ。
15:42。薄暮に沈みゆくコースを各マシンのライトが照らす。
 
第2ヒートスタート。
 それぞれ4周しかないため、観戦ポイントを第1ヒートは1コーナー、第2ヒートはダンロップに定めていた。
 
4番グリッドの#57 郷田選手のTEZZO 4Cが1コーナーでハーフスピン。
各マシン綺麗に避けて事なきを得る。
アウト側グリッドスタートだった#11 アゲマツを、その間に後方グリッドから、#39 ヒデヨシ、#17 おの金選手がスルッと前に出る。
そこから、#11 アゲマツと#17 おの金の熱いバトルが始まった。
続くコーラへの進入では、インに着く#17 おの金をアウトからオーバーテイクしようとする#11 アゲマツ。
それを塞ぐ#17 おの金。
アゲマツも俄然スイッチが入る。
「こんなんで引かねーし、負けねーよ?」
ゼブラをはみ出し、さらにアウトから、アクセルを緩める事なく、サイドバイサイドで100Rへ傾れ込む。
ヘアピンのラインも執拗におの金は揺さぶりを掛けてブロック。
これまたアウト側に目一杯膨らんで意地でも負けないアゲマツ。
 
遠く東側から一斉にエグゾーストノートが木霊する。ホームストレートから1コーナー、コーラ、100Rを過ぎ、ヘアピンに差し掛かる頃には尋常じゃない台数の轟音が近づいてくる気配を感じる。下りの300Rを当たる頃にはマシンが見え始め、所狭しとコース幅全てを塞ぐようにマシンが群れとなってダンロップに雪崩れこんでくる。
300Rに入る手前であの金をオーバーテイク!
ダンロップからの登りが続く後半セクションでも、おの金がしつこく喰らい付いてくる。
排気量はおなじ1.4。重量でいえばMiToより重いジュリエッタの方が不利だが、#17 
おの金選手は、今回PPSでロムチューンをして仕上げてきた。
 
最終を抜けてホームストレートでもスリップストリームでおの金が迫る。
終始、抜きつ抜かれつの激しいデッドヒート。外から見ていても、アゲマツのドライビングがビンビンにアグレシッブなのが見てとれる。
 
要所要所で塞がれていたアゲマツが、3Lapのダンロップで仕掛ける。
裏ストレートの下りの勢いそのままにアウト側から、綺麗に被せてくる。
その際、アゲマツのMiToの右リアホイールとおの金ジュリエッタの左前ホイールが軽く接触するもご愛嬌。
 
最終Lapも、おの金の猛追を抑え込み、ARC参戦して15年余りの中でも1,2位を争う最高なレースを楽しんだ。
 
#11アゲマツ「2020シーズンはどのレースもイマイチだった中、最後の最後で、メチャクチャ楽しいバトルができて最高に楽しかった〜」
#17 おの金選手
「やっと仲間入り出来たよ。上げちゃんとバトルがしたくて、ついに走れた!統一戦はホント楽しかったなー、次は俺が前に居ると思うよ!!
 
 
 
#31 すなっち Best 2’00.996、総合4位/クラス1位。クラス別決勝総合1位。
ほぼどノーマルな4C spiderで、決勝で更に自己ベストを更新して、2’フラットに入れてきたのは流石である。
 
 
#39 ヒデヨシ Best 2’07.558、総合8位/クラス2位。クラス別決勝総合1位。
第1ヒートでクラス3位だった#39 ヒデヨシが第2ヒートではクラス1位を獲り、クラス別決勝総合1位を飾った。
#11 アゲマツ Best 2’09.398、総合10位/クラス2位。クラス別決勝総合2位。
 
#13 ぴたお Best 2’08.444、総合14位/クラス5位。クラス別決勝総合5位。
 
 
#64 ぐっちー Best 2’08.359、総合16位/クラス2位。クラス別決勝総合2位。
 
#422 あっず Best 2’09.236、総合19位/クラス1位。クラス別決勝総合1位。
 
#310 けんけん Best 2’14.124、総合28位/クラス8位。クラス別決勝総合9位。
 
#607 セキジュン Best 2’18.680、総合39位/クラス2位。クラス別決勝総合2位。
 
1ヒート4Lapしかない、慣れない2ヒート制でもパワフルにエンジン全開、お祭り男のセガミンが吠える!リアウイングを寝かせて臨んだ第2ヒート。
ストレートでは200km/hオーバー!
自身のコースレコード更新も見えた最終Lapの1コーナーで痛恨のシフトミス!
残念ながら、エンジンブローでリタイアとなってしまった。
#77 セガミン Best 2’09.689、総合43位/クラス2位。クラス別決勝総合2位。
 
 
#380 みやっち、足回りのトラブルで未出走。クラス別決勝総合2位。
 
 
 
【ARCA レースresult】
CHAMPION CUP
 
レースA・C決勝result
 
 
コロナ禍に揺れた2020シーズン。
レース開催も危ぶまれたが、こうしてFinalも幕を閉じた。
トップに君臨するSRクラスは4Cがメインストリームとなり、排気量の小さいクラスではMiTo、ジュリエッタ、ABRTHクラスが盛り上がりをみせ、それぞれのクラスで、バトルを楽しむ光景が見られた。
「大好きなマシンで気の置けない仲間たちと楽しいバトルがしたい。」
レースの世界では、結果と内容がイコールになることは中々ない。
だからこそ、充実したレースができた時の喜びは一入(ひとしお)なのだろう。
好きなことを続けていると、今回のような神様からのギフトみたいな瞬間がある。
各エントラントが、それぞれの想いを胸に刻むアルファロメオチャレンジ。
明日からまたそれぞれが新しい一歩を歩み始める。2021年もコロナ禍と向き合いながら、それぞれの軌跡を追い続けていきたい。
2021シーズン、関東Rd.1は2月7日(日)筑波にて開幕戦を迎える。

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